2023年4月、ボブ・ディランのライブに行ってきた。大阪2日目のフェスティバルホール公演
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ボブ・ディランのファン歴
私はボブ・ディランのファンです。
ファン歴は約15年。きっかけは2008年くらいに見た、NHKBSでやってたロックの名曲トップ100的な(おそらく)アメリカ製作の番組を見たことでした。
それまで洋楽はほとんど知らず、ビートルズやOasis、グリーンデイやU2をiPod(懐かしい)で聴く程度でした。
とある休日、ぼーっと私はその番組を見ていたのですが、なんと歴代のロック名曲の一位がボブ・ディランのLike α Rolling Stoneでした。
私はボブ・ディラン自身の名前を聞いたことがあるものの、Like α Rolling Stoneは聞いたことがなく、その番組で流れた曲に衝撃を受けたのがきっかけです。
「なんじゃこのしゃがれ声・カエル声は!?これがトップ1??」
その時に流れていた映像はボブが黒い水玉のシャツ・・・。そう、それはMTV アンプラグドの映像でした。ファンなら絶対知っている映像ですね。
なんも知らない私は「てっきりビートルズあたりが1位かと思っていたのに、なんでこんな変な声の人が一位?」という感想。(今考えたらアメリカの番組で歴代のロックといえばそりゃあビートルズではなくディランなのはそりゃそうだなとも思います)
それがきっかけ。
その後、あの声がどうしても気になり、なんであの声が歴代1位なのかを知りたかった。最初に手に取ったのはもちろんLike α Rolling Stoneが収録されている、Higway 61 Revisited。
そこからはもうあっという間の沼。
元々映画でハイ・フィデリティというジョン・キューザック主演のサントラを聞いており、その中の一曲がボブ・ディランのMost of timeでした。
80年代の名盤Oh Mercyに収録されている曲なのですが、60年代のLike α Rolling StoneとこのMost of timeの声が全く違うことにも驚き、どんどん興味が湧く。
伝説のロイヤルアルバートホール(実際には違うホールだが)のLike α Rolling Stoneの音源のかっこよさに痺れ、バイク事故したり、いっときはキリスト教に改宗してゴスペルやったりとか。時代によってコロコロ変わるが、一貫しているのは自分中心のやりたいことだけをやるという吟遊詩人ぷり。(80年代には悩んだ時期もあったようだが)
オリジナルアルバムだけでも聴き込むのに数年かかるレベル。途中からはブートレグシリーズも抑え出すと、本当に数年はボブ・ディランしか聴いていませんでした。
事実、iPhoneの再生ランキングトップ50はほとんどボブ。(ちなみに自分的再生回数1はThings have changed)
来日公演
来日公演も2回足を運びました。
1回は2014年のライブハウスツアー。Zepp Nambaの結構前の方でもみくちゃになりながら酔いしれました。
2回目は2016年。大阪のフェスティバルホールで着席の状態でこれも堪能。時期が所謂シナトラ期(フランク・シナトラの曲をたくさん聞かせてくれた)だったが、あいも変わらず「俺がやりたい曲をやらせてもらうぜ!」という迎合しない姿勢に感動。
ボブが「トモダチ〜〜!」と叫んだのを目にしました。
途中、コロナ前にフジロックで来日していたのですが、これは聞けず。
そして2020年4月に3回目のライブを楽しみにしていたのですが、これは残念ながら新型コロナウイルスの世界的なパンデミックにより、あえなく中止。
ボブの年齢的にもこの目で見ることはできないかなぁと思っていたのですが、やってくれました。
2023年4月、ラフ&ロウディ・ウェイズツアーと銘打って、来日公演が実現!
ここ最近、ボブの曲を聴いていなかったのですが、当然とばかりにチケット予約。
通常の席でも約2万円というボッタクリ高額チケットでしたが、これを逃すと二度とお目にかかれないと思い、迷わず大阪の2日目、フェスティバルホールの公演チケットをゲット。
当日は高額チケットということもあったのか、やや空席が目立つのが残念でした。
でも、肝心のライブは最高!
相変わらずですが、往年のヒット曲を昔のオリジナルのアレンジで聴かせる!なんてことは皆無 笑
いつも通りの「俺がやりたい曲をやりたいように弾く!」というスタンスで、バンドも基本は観客ではなくボブを見ながら弾く。
なぜなら彼は日々変わるから。ある程度事前の打ち合わせで大体決めていると思うが、それでもボブの舞台には「次は何やる?」「この曲なんだ?聴いたことあるがわからん」というような緊張感が生まれるんですよね。
観客も独特の雰囲気で、曲が終わったら大拍手。最後はスタンディング・オベーション。
私もかなり後ろの席でしたが、大満足でした。
生涯現役、やりたいように生きること
ボブは81歳。自分も40代になり、人生の折り返し地点にいるのですが、ボブを見ていると「生涯現役」をいつも感じます。
自分がやりたいように生きる大切さも感じるのです。
自分はサラリーマンで、それなりに楽しんで仕事しているものの、やはり納得がいかないけどやらねばならないことがたくさんあり、折り合いをつけながら生きています。
もちろんボブも人間ですから、彼のすべてが自分軸で成り立っているとも思いません。
でも、彼がネバーエンディングツアーを何十年も続け、今では80を超えるにも関わらずステージに立つことで「自分がやりたいように生きる大切さ」を伝えているのではないかなと思ったのでした。
私も人生の後半戦をどう生きるか考えることが増えていますが、今回のライブではそんなことまで考えてしまったのでした。
ありがとうボブ!